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     『聊斎志異』目録
       
         第16巻

この巻も、作品として、今一つまとまりのないものが多かった。奇譚を集めたものであるから、それはそれで許せるのである。
余り、纏まったものは、かえって創作が疑われる。
 題 角川
文庫
巻数
読了日 物語への手引きと評(私のコメント)   分類 中国古典文学全集
 16 細侯   2 2020/11/4
塾の先生をしている満が街を歩いていると、レイシの皮が落ちてきて肩にあたる。、見上げると、2階の欄干から、美女が笑って消える。娼家の娘、細候である。男は友達に金を借りて会う。意気投合して、結婚の約束をする。満は金の工面に南方の友を頼って行くが、友は頼りにならず、そこで塾の先生をするがそこでトラブルにあい、3年の歳月が経つ。一方、金持ちの商人が細候にご執心で、粘りず良く、満との仲を裂く。・・・・

【評】中国的ラブストーリー。烈女の系譜。映画にできる。
 人  レイシの縁
   真生 4  2023/2/22  長安の賈、町で出会った男がこざっぱりしてしていたので名前を聞く真生戸言って、咸陽に仮住まいしているといった。何度尋ねて言っても会えなかったが、ある日、居ることを確かめて押しかけていった。
酒の席となって、酒が切れると、真生は不思議な盃を出して注ぐと酒はどんどん出てきた。こんなことで親しくなってい行った。賈が金に困っていると黒い石を出して、瓦や小石をこすると白金になり、必要の金をくれた。賈は酔った隙にその黒石を盗もうとする。真生は怒って去ってしまった。それら一年後、賈が河原で黒い石を拾うことから、後半は始まる。
最後に、小話が付く。
【評】貪りは禁物。信用が大切。
 狐  金を作る石
   湯公  4  2023/2/25  進士の湯公が、重病で、危篤になって、足の方から順番に上へと死んでゆき、死んだ後、魂が巨人、文昌神、孔聖、帝君、菩薩と渡り歩いて、7日目に蘇る。
【評】一連の流れが具体的に書かれていて、面白い
 神  菩薩の法力
   王貨郎 7   2023/2/25
 酒屋の息子の小二に掛け取り行くため門を出ると、かなり前に死んだ兄と出会う。訳を聞くと、冥府で訴訟が起きて、お前に証人になって欲しいという。役人が傍にいて、否応なしに付いていくことになる。役所についてみると、事件は片付いたという。・・・・
【評】王貨郎とは何者か分らない。
 鬼  冥途の足軽
   堪與
カンヨ
 4  2023/2/25  堪與とは風水のようなもの。父の墓を何処にするか、二人の息子が、別々に風水によって決め、争う話仮置きして、3年、周りに村ができる程だったが、兄弟は死に、妻たち代になる。・・・
【評】風水がこれだけ大きな影響を持っている話は初めて。
 人  墓地の占い
  宝氏 
トウシ
 5  2023/2/28  南は大家、別荘を持つ。そこへの道中、雨に遭い、寶という農家に宿借りする。そこの娘を見初め、通うようになる。結婚の約束もするのだが、別に良い結婚話がきたので、それに乗り換える。娘は子を産むが、父親は子を棄て、南を訴える。南は娘と遭うことも拒絶、娘は死ぬ。嫁に貰った女は嫁入り道具も立派だし、美しかったが、笑顔見見せることはなかった。・・・南は2度も嫁取りをするのだが・・・
【評】長文。前半はよくある話だが、後半はちょっと怖い。
鬼   女のうらみ
   劉亮菜  4  2023/2/25  劉亮菜は狐の生まれ代わりである。そのいわれを父の代から書いてある。
【評】才能に恵まれ進士となる。
 狐  狐の後身
   餓鬼  4  2023/2/28 馬は30才過ぎ、、無頼、服装も悪い。
ある日、只食いしているのを店の責められるているとことろを朱という老人が払ってやり、更に商売の資本もやる。馬はその金も使ってしまって、同じ町には住めない。寒い晩、学校にとまって、そこの聖像の飾りを燃やたので、学官に捕まる。
【評】どうしようもない男もいる居るものだ。その生まれ変わりはどうか?
 鬼  餓鬼
   孝幣司 1   2023/3/1  病気で寝て居る聞人という秀才の所に、見知らぬ秀才がやってっ来て、外に連れ出す。目的を聞くと、自分は孝幣司の管轄のものだが、そこの鬼主に最初にお目通りするときには、慣例として腿の肉を一切れ差し出すことになっている。それを何とかしてほしいと言う。色々あって、閻魔様に上訴したり、乖離に遊郭によったり・・・・
【評】はじめと終わりが良い。
鬼   鬼王と夜叉
   李生 3   2023/2/23 李は仏教を好み、近くに庵を立て修行しいて、来客も持て成している。終日泊まった老僧の話。8行  物  不思議な驢馬
   蒋太史  6  2023/2/23  蒋は前世は僧であったのを覚えていてよく夢に見た。役所をやめて、あちこちの寺に行ったが、病気になって死んだ。七言律詩の偈が残っている。5行  人  前世の記憶
   邑人  4  2023/2/26  素行の良くない男があった。ある朝、二人に男に立ち去れ、肉屋に吊るされて豚の半身に合体させられるのである。肉やアがやって来て、それを切り売りするのである。痛いの、なんの、
【評】5行。強烈。
 人  豚肉になった男
   干中丞  4   2023/2/26  干中丞が賊を捕らえる話2題。
嫁入り支度の品を泥棒がごっそり盗んでいった。
その犯人捜しの話、
病人を運ぶ様子のおかしいことから強盗を摘発する話。
【評】シャーロックホームズばり。
 人  干中丞の炯眼
   王子安 4   2023/2/28  安は試験運の悪い男。科挙の発表の前に、痛飲大酔する。そこへ、合格の通知が次々とくつ。挙子、進士、殿試翰林。
【評】こんな夢を見た受験生も多かったであろう。
 狐  受験生の夢
  牧豎  7  2023/2/26  牧童が二人、狼に穴から二匹の子狼を捕らえて、別々の木に上る。親狼が帰ってきたところで、木の上で、子狼を交互に泣かせる。親狼は行ったり来たり・・・
【評】6行。まとめ方が???
 物  牧童と狼
   金陵乙   8  2023/2/26  乙は酒を造り、その酒に水や毒をいれて酔っぱらうようにして、儲けていた。ある朝、桶の傍で酔っぱらって寝て居る狐をみつけて、殺そうとしたがが、「何でもしてあげるから、助けてくれ」と云うので話してやったら、すぐ人間に化けた。町に狐につかれて病んでいる女の、その妹が美しいので、狐にそこへ連れて行って欲しいという。透明人間になるような衣を貰い、行くのだが・・・
【評】狐と人間の境界がはっきりしない。
狐   狐になった酒屋
   折獄 5   2023/3/3  ある村で商人が殺され、次の夜、その妻が自殺した。費公と云う人が取り調べに当たった。金を包んだ袱紗が残っていたので、金目当てでないことはわかっていたが、分らぬまま半年たった。
脱税で逮捕した物の中から、その袱紗を持っている者があった。
【評】費公の推理の根拠を示す。
人   銀をつつんだ袱紗
   折獄   5  2023/3/3 馮と胡は仲が悪かった。酒の席で、胡が百金ぐらいの金は簡単出来と言ったのを、馮が笑ったので、胡は、実は昨日、大商人に遭って、採算を奪って、殺し、死体を井戸に投げ込んだというと、また、馮が笑うので、胡は人から預かっていた金を見せると話を信じるが、役所にたれ込んだ。
費公の裁きとなる。
井戸には首のない死体があった。胡は反論できなかった。死骸の主を探すため、お触れを出したとこと商人の妻が名乗り出た。・・・・・
【評】費公の名裁き。話がやや複雑で、テレビドラマにできそう。
人   井の中の死体
  禽侠   5   2023/3/4  小話二つ。〇寺の屋根にコウノトリが巣をつくり、その子を大蛇が食べる話。そこに大鳥が現れる。
〇兵士がコウノトリを射ち落としたら魚をくわえていた。矢を抜いてやれとの勧めにも兵士は応じなかった。3年ほど取りは矢を付けて飛んでいたが、ある日兵士が休んでいると矢が落ちてきた。・・・
【評】後の話は4行だが秀逸。
 物  鳥の侠客
   鴻  3   2023/3/4  猟師が鴻(おおどり)を捕らえた。雄の方が家まで付いて来て悲しそうに鳴く。翌日もやって来て猟師の足元に来て逃げず、半錠ほど金の吐き出す。猟師はこれで妻を買い戻そうとしているのだと思い、雌の方も放してやった。
【評】生き別れ程悲しいものは無いと。
物   鳥の夫婦
   象  2  2023/3/4  狩人が休んでいるうちに、つい寝てしまった。象が来て鼻に巻いて、大樹の樹の下まで、連れていかれた。ひと啼きすると、多くの像が集まってきた。木の上に登れといういう仕草をするので木に登ると、獅子がやって来た。象たちがは恐れ平伏し、獅子が象を食べようとする。象たちは木の上を見上げ、猟師は弓で獅子を殺す。
【評】恩に報いる。中国で象の話は珍しい。
 物  象の頼み
  紫花和尚  7    2023/3/4  丁という書生は死んで翌日生き返り、「俺は悟った」というので、名僧を呼んで楞伽経を講義させると、ことごとくそれは違うという。「俺の病気が治ったら正しい道を示すことが出来る。治すために某秀才を読んでくれ」と。某秀才は最初は断るのだが、3度目にやっと来てくれてその処方で快方に向かう。
所がそこにひとりの女性が現れて妨害する。・・・・
【評】Tは紫花和尚 の生まれ変わりらしい。女性の妨害の理由は不明。
 鬼  和尚の転生
   某乙  6  2023/3/5  話は3つ。〇乙は泥棒(梁上君子)であったが。改心して。2,3年経つが、やはり生活が苦しく、もう一度荒稼ぎしてから、やめようと町に出て物色しているうちに、盗賊の仲間にされてしまう。
〇大泥棒に所に、小泥棒に入られひどい目に遭う。後に改心。
〇追いはぎをして成功したので繰り返そうとしたところ、もう一人同志現れる。二人で,嫁入り前の家に入り、共同作業をしたのだが・・・
【評】3件とも、まともな暮らしができた?ようだ。
人   盗賊の改心
   醜狐 8   2023/3/5 穆は貧乏であった。そこへ、着飾った醜い女(狐)がやって来て付き合ってくれるなら、金をやろうという。それを受け入れると毎夜やって来てものをくれるようになり穆家は豊になる。狐のくれるものが次第に少なくなり、嫌気がさしたので、道士に頼んで、門に護符を書いてもらって門に張る。狐は大変怒って復習・穆は元の貧乏になる。
近くの村の于という農民にも同様のことが起きる。
【評】復讐の様子がリアル。
 狐  醜い狐
   銭卜巫  5  2023/3/6  商の父は金持ちだったが、贅沢三昧で晩年は零落した。死ぬとき息子に、自分の過ちを話し真面目に過ごして欲しいと言った。周はその通り、自分で耕し生活し、皆からも信頼された。金持ちの老人が商に資本を貸して商売させた。成功しなかった。
銭占い巫女に占ってもらった58歳から運が向くとあった。商が金持ちになるプロセスが語られる。
【評】父親をはじめ、みなリアルに描かれている。
父の遺言「惜福力行」天馬の訳「ぶんをまもり、つとめはげめ」
 人  銭占いの巫女
   姚安
ヨウ
 1 2023/3/6   姚安は美男子。近くの宮という家に、緑娥と云う美人で才人の娘がいたが、選り好みして縁遠くなっていた。「姚安のような人でないと結婚しない」と言っていた。それを聞いた姚安は、妻を井戸にいれ殺して、緑娥と結婚する。美しいの、浮気しないか絶えず心配で付きまとう。ある日、貂の帽子を着た男がベットにいるので、切り殺すと、それは、緑娥であった。その父は訴える。・・・・
【評】男の末路が気にかかる。
 鬼  嫉妬深い男
   菜薇翁  6  2023/3/6 明朝が倒れ、あちこちで戦乱が起きている頃の話。
劉芝生が満軍まとめ、なっかしようとしたとき、菜薇翁という太った男が隊に加わる。その腹から、色んな武器を出すという不思議な話。
【評】ちょっと考えられない話。
 神  腹の武器庫
   詩ケン 4   2023/3/9  筆売り范が旅に出ている留守に、妻が殺された。雨の日で泥濘に詩が書かれて扇が落ちていた。詩は王セイという人から、呉という人に贈られたものであった。呉はとらえられ、拷問の末、犯人とされる。
周元亮先生が謎を解く話。
【評】シャーロックホームズ的。凡作。
 人  扇子の詩
   毛大福    2023/3/9  できものの医者毛大福が帰り道、狼が包みを吐き出して道にいるのに出会った。包みには金の装飾品がはいいていた。狼に連れられれ手、行くと、おできの出来た狼がいたので治療してやった。
寧とい銀細工屋がこれされるという事件があって、毛大福が売った金の装飾品は寧家から出たものだと分って、毛大福は殺人の罪を負うのである。
山へ行き、狼に助力を頼む・・・・・
【評】気持ちの良い話。天馬訳なし。
   狼の恩返し
   雹神  5  2023/3/9  唐太史斉武という人が、葬式の帰り、雹の神の祠に寄った。そこの池に赤魚がいて、怖がらないので、小石を投げようとしたら、道士がこの魚は竜族だから、悪戯をすると、風や雹がでると止めたが、斉武は止めなかった。帰路、黒雲が付いて周り、雹も降ってきた。後から弟が来たが、雹のことは知らなかった。
【評】雹の神は怖い。
神   雹の神
   李八コウ  8  2023/3/9  李月生は大金持ちの次男。父は金を大甕(コウ)にためていたので、李八コウと呼ばれていた。亡くなる時、財産を兄に8割、月生には2割分けた。、父がその月生に「別の所に金をしまってあるから、人の少ない時にやる。急ぐな」と。 その後の紆余曲折・・・
【評】人が少ない時とは?
鬼   父の遺言
   老龍船戸  6  2023/3/10  朱公徽蔭が広東の巡撫であった時、商人や旅人から、死体や証拠のない告訴状が山のように届いていて、役人たちも解決を諦めていた。公は斎戒沐浴して土地の神様に祈ったところ、夢に、神社の官僚があらわれ、謎めいた詩を言って消える。公はその詩を解読する。犯罪の手口もわかる。
【評】諦めない公は偉い。
 人  夢の謎
   元少先生  7  2023/3/10  韓元少が未だ書生だったころ、ある日役人がやって来て、主人が、先生を若様の師匠に迎えたいと言っておられるという。家柄もはっきりしないが、その手厚い贈り物などから了承した。約束に日に、輿が迎えに来て豪邸に案内される。若様は十五、六歳の少年で聡明であった。主人にはなかなか会えなかったが強いて、案内してもらうと、拷問の声が聞こえるし、剣樹刀山があるので冥途だと思った。・・・
【評】冥途の食べ物を食を与えられていないので、助かる。
 鬼  冥途の家庭教師
   周生  6  2023/3/10  周は知事の幕客であった。知事の出張の折、夫人も或る仙女の所に参詣したいのだが、遠いので下男に供物と祝辞を託すことになった。周がその文書を頼まれたのだが、中身にふざけた表現があり、夫人も怒り、同僚に見せても、止められたが、無視して下男に持たせた。その後、周、下男、夫人相次いで亡くなる。
【評】周の書いた文に「断袖」「余桃」があり、それが淫らな意味を持っているのだが、注をみなければ分からない。文字慎むべし。
 鬼  筆のあやまち
   劉全  4  2023/3/11  侯という牛医者の話。農夫に飯を運んでやっている途中、旋風来たので、粥を供えていのったら、風は止んで。ある時と土地の神社で劉全像が、雀などの糞で顔が汚れておるのを掃除した。数年後、病気で伏しているところ、2人の小役人に引き立てられて役所に連れて行かれた。緑衣の人が出てきて、世話を焼いてくれる。馬が、侯の薬が基で死んだことを訴えていたのである。
【評】冥界とのつながりが自然で聊斎らしい。気持ちの良い話。
鬼   牛医者
   韓方  6   2023/3/11  疫病が蔓延していて、孝行者の韓方の両親も罹ってしまった。孤石神社にお参りして、泣き泣き帰る途中、身なりの良い人と出会い理由を聞くので、韓方が話すと、「孤石の神様はそこにはいない。あるまじないを教えてやろう」という。
【評】疫病の原因とまじないは対応しているのだが・・・
 神  幽霊のたたり
   太原獄  1   2023/3/11 嫁も姑も寡婦で、姑の方は身持ちが悪く、村の不良がやって来る。嫁はそれを阻止しようとし、二人はいがみ合っている。姑は嫁に濡れ衣きせ訴え、裁判となる。裁きの才能がある孫柳下ろいう進士に事件が委ねられる。
【評】大岡裁判のようなもの。
人   太原の裁判
   新鄭獄  7   2023/2/27  石という進士が新鄭の知事の頃、遠くから来て商売をしていた張という男が、病になって故郷へ帰ろうとした。馬に乗れないので、車を雇って帰る途中、賊に遭って、持ち金を取られてしまった。抵抗できないが、後を付けてある村まで行った。張は逆に、賊の甲に、賊扱いされ捕まった。石公は二人の言い分を聞いて一度は二人とも釈放するのだが・・・
【評】石公の名裁判ぶりを示す。
 人  新鄭の裁判
   浙東生  5   2023/2/27  房という男が旅先で仮名がなくなり帰れなくなって、生徒とって教えていた。胆力が自慢だった。ある夜、上から獣が落ちてきて、殴られ死んでしまう。やがて、蘇生すると、美人が座っている。狐とは知りながら、夫婦のように半年が過ぎる。生はその狐を裏切るのである。その結果は?
【評】二度死ぬような目に遭いいながら、幸運な男というべきか?
 狐  虎の穴に墜落した男
   博興女  4   2023/2/27 金持ち男が、15になる農家の娘を攫って行ったが、ゆうことを訊かないので殺して淵に投げ込んだ。・・ 
【評】4行。これだけでドラマが描ける。
 鬼  竜の復讐
   一員官 5   2023/3/12  部下が公金を使い込んだ時、上司が、同僚たちに、損害を分担させ埋め合わせるという習慣があった。その中で呉はそれに応じない唯一の人間だった。
お偉いさんがきて、饗応を求めた時も撥ね返した。単身赴任12年、妻子訪ねてきて、その貧乏ぶりにを非難する。
【評】清廉潔白、ちょっと極端すぎないか?
 狐  真の官吏
   花神  6  2023/3/12  私が畢刺史公の館にいた時である。公の散歩に付き合って庭の花々を愛でていた。夢に、美しい二人の女が迎えに来て、花の神の館へと案内される。
花の神は、私に、風の神と一戦を交えるに付き、檄文書いてほしいと依頼する。夢の中で書いた文思い出しながら再録。
その檄文は、四六駢儷体の堂々たるもので、多くの典故を含み難解。
【評】天馬が冒頭に、これが、聊斎志異中、異色な一篇である。著者自身の夢であり、檄文は、その学識をいかんなく発揮していると。
神   花の神
             
             
 
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